研究紹介

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大学病院の使命である急性期医療と高度先進医療に対し付加価値をつけることを目的として、運動療法によるサルコペニア、廃用症候群、脳梗塞などの疾患の発症予防・二次予防、がんのリハビリテーション、がんロコモをテーマとして研究活動を行っています。

  • 1. 動脈硬化における血管内皮、血小板、サイトカインの関与に関する研究(科研費あり)

    運動負荷の血管内皮機能、血栓形成、神経細胞死への影響を解析している。運動負荷時間と上記の各指標の変動に相関があり、運動療法は脳梗塞の予防に寄与すると思われる。

  • 2. がん患者の運動管理についてのエビデンスの構築(科研費あり)

    がん患者では高齢であることが多いが、がんの骨転移や、全身治療に伴う廃用症候群などにより、非常にロコモティブシンドロームを発症しやすい。当科ではがん患者のリハビリテーション治療を積極的に行っており、ADL改善に努めている。特に脊椎転移による麻痺を防ぐための画像解析システムの研究を行っている。

  • 3. サルコペニアの発症因子と機能的予後の解析

    入院時にサルコペニアと判断できる高齢者(65歳以上)の患者さんの筋量や筋力が、退院時の歩行やADL(日常生活動作)にどのような影響を及ぼしているのかを検討している。BIA(インピーダンス)や握力を測定し、歩行やADLとの関連を検討している。
    また、サルコペニアは、腹部外科術後の結果に影響する因子としても重要視されており、その指標として大腰筋面積が用いられている。緊急開腹術が施行された患者さんを対象として、手術直前・直後での大腰筋面積と退院時の歩行・ADL能力との関連を検討している。

  • 4. 脳卒中患者における摂食・嚥下障害の評価とリハビリテーション

    脳卒中患者さんでも特に球麻痺患者さんには、飲み込む力が弱い場合と食道の入り口の圧が高くて飲み込みにくい場合がある。圧センサーを使って嚥下障害の病態をより詳しく評価し、リハビリテーションの経過とともに嚥下障害の評価・検討を行っている。

  • 5. 温熱物理療法・温泉医学研究

    高温浴では血栓傾向が増大するが微温浴では抗血栓効果がみられる。血管内皮機能、線溶機能、血小板活性化に起因すると推定され、安全入浴法を提唱した(環境大臣表彰)

  • 6. 生活期脳卒中患者の活動・参加を阻害する合併症の検討

    脳卒中生活期で生じる合併症として、当科では、脳梗塞のがん発症ならびに脳出血患者の脳梗塞、虚血性心疾患を重要視している。なぜならば、その両者に関与する因子としてメタボリック症候群があげられるからです。そこで、当科入院でリハビリテーションを行った脳卒中患者を対象として、「メタボリック症候群と脳梗塞生活期でのがん発症との関連」、「メタボリック症候群と脳出血生活期での脳梗塞、虚血性心疾患との関連」について、後方視的に検討している。